宮大工

日本に古くから伝わる木造建造物を修繕したり製作したりする大工のことを宮大工と呼びます。日本の伝統建築物といえば、寺院、神社といった建造物から、お祭りの時に担ぐ御神輿のようなものまで、さまざまあります。これらの建築には熟練した技術が必要であり、宮大工という職種は大工にとって誇らしい職と言えます。宮大工にあこがれて大工の道に入る方もきっといらっしゃることでしょう。また、一級建築士の資格を持ちながら宮大工の道へ進んだ方もいらっしゃいます。こちらでは宮大工についてお話ししていきたいと思います。

スポンサードリンク

宮大工の歴史

宮大工は、朝鮮から渡来した人たちにより伝えられました。日本の伝統建築物の代表的な飛鳥寺はこの方たちの手により造られています。この方たち、実はおぼうさんでもあったのですが、寺院を建築する知識も有していたのです。日本の宮大工の元祖はおぼうさんだったというのがちょっと変わったエピソードですよね。

釘を使用しないという宮大工の建築物

学校の歴史の授業で習ったことを覚えている方もいらっしゃるかと思いますが、伝統あるお寺や神社は部材のつなぎ止めに釘を一切使っていないということでしたよね。釘を一切使用せず、自然災害(地震や台風)に耐えうる建築を行うことのできる宮大工の技術力の高さに驚きを感じたことでしょう。しかし、あえて釘を使用しなかったわけではありません。宮大工は釘を使いたくても使えないという事情がありました。当時は鉄が大変貴重な資源であったため、簡単に釘を使用することができなかったのです。そのため、宮大工は部材のつなぎ止めにさまざまな知恵を振り絞り、その結果、釘を使用せず、自然災害に強い建築を行うことができるようになったのです。

日本の気候にあわせた宮大工の工夫

日本は高温多湿という気候条件のため、少しでも涼しい建築物を造ろうと、宮大工は木の組み合わせを幾通りも考えました。真夏でもお寺や神社に入ると、涼しく感じるのも宮大工の建築における工夫により、風通しのよい室空間ができているためです。

聖徳太子は宮大工!?

法隆寺を建設した人物は聖徳太子です。聖徳太子は飛鳥寺を建設した朝鮮の宮大工に、建て方を教えてもらい、法隆寺を建築したと伝えられています。知る人ぞ知ることなのですが、宮大工を目指す人にとって聖徳太子は神様的扱いをされており、聖徳太子を奉っている番匠堂では、さしがねを持った像が祀られているそうです。

宮大工の疑問について

「宮大工になりたい!」と思ってもどうしたらなれるのか、わからないことが多いですよね。また「宮大工の求人や募集ってどこでしているの?」という疑問を感じている人も多いだろうと思います。そこで、これらの疑問について紹介しようと思います。

宮大工を育成する学校はある?

現在、宮大工の専門学校といったものはないようです。そもそも、大工を育成するという学校が全国的に見ても少ないのが現状です。したがって、宮大工になるためのひとつの方法として、日本建築専門学校へ入学し、そこで建築に関する知識や実務を学び、卒業後宮大工をしている工務店へ就職し、修行するとよいでしょう。宮大工とは、どのような仕事であるかなど詳しく知りたい方は、宮大工の棟梁として名を残す、西岡常一氏の著書を参考にしてみると良いでしょう。

宮大工の求人や募集について

宮大工の職に就きたい、もしくは宮大工棟梁の下で修行したいという方が、求人や募集を探しても、見つからないことが多いと思います。それもそのはず、宮大工の求人や募集はよほどのことでない限りありません。待つのではなく、こちらからアクションをかけなくてはいけません。古都や古い建築物の多い京都では、全国的にみても宮大工の仕事が多い地域といえます。本気で宮大工を目指すのであれば、京都といった伝統建築物の多い地域に赴き、宮大工棟梁に掛け合ってみましょう。

宮大工の大工道具

宮大工の仕事になくてはならない大工道具。宮大工の仕事は、木造の柱組など建築大工の仕事も行いますが、木に彫刻を行うという大変難しい仕事も行います。精細で迫力ある彫刻は芸術のひとつでもあり、これらを形作るためには宮大工専門の大工道具が必要になります。

宮大工が使用する鉋について

宮大工の大工道具で使用頻度が非常に高い大工道具のひとつが鉋(かんな)です。建築大工では、鉋を利用しますが、持っていても3個前後といえるでしょう。しかし、宮大工の場合、鉋の数は多い場合30種類以上にも及びます。小さいものは折り畳み携帯電話より小さいものもあります。彫刻に使用するためにこれだけの数の鉋が宮大工では必要になります。

宮大工が使用する鑿(のみ)について

宮大工の大工道具でもっとも使用する道具が鑿です。ホゾを造ったり彫刻を彫ったりするなど、あらゆる場面で使用します。したがって、鑿(のみ)の数も大変多く、30種類以上持つことが一般的です。刃先が細いものから、平たいものまでさまざまあります。

宮大工が使用する鋸(のこぎり)について

鋸も宮大工でよく使用する大工道具のひとつです。鉋や鑿ほど種類をもちませんが、それでも建築大工に比べて多く、10種類以上もつのが一般的です。木材の径や加工のしやすさにあわせた大小さまざまな大きさをそろえます。

スポンサードリンク


お問い合わせ