百日咳

近年では、予防接種の普及によって発生数が激減した百日咳。しかし、世界的に見ると百日咳によってなくなる人は年間30万人と推計されていて、予防接種を受けられない人々の間ではいまだに怖い伝染病として根付いています。さて、この百日咳について詳しく調べてみましょう。

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百日咳とは

百日咳菌やパラ百日咳菌などの感染が原因とされています。母親からの免疫(経胎盤移行抗体)が期待できない0歳児の赤ちゃんから大人まで幅広い年齢層で発生しますが、多くは小児にみられます。また、百日咳は一年を通じて発生しますが、特に春から夏にかけての時期は発生率が高くなっています。流行周期は2〜5年とされています。

百日咳の症状

百日咳の潜伏期間は5日〜14日といわれていて、症状の経過は第3期まであります。

百日咳第1期:カタル期

風邪と同じような症状(鼻水、くしゃみ、微熱など)が強くでます。咳は徐々にひどくなり、1〜2週間後には咳発作期に突入します。この時期では百日咳と判断するのは困難ですが、家族が百日咳にかかっていたり、学校や職場で百日咳が流行している場合には早期診断の大きな手掛かりとなるため、医師に報告してください。

百日咳第2期:咳発作期

この時期になると百日咳特有の咳の発作が症状として見られるようになります。濃い粘液を気管支から出そうと、頻繁に咳の発作が起こります。咳の終わりのほうでは粘っこい痰が出て、百日咳の特徴である高音を伴った長い息の吸い込みも見られます。ただし、6ヶ月未満の赤ちゃんは息を吸い込む力が非常に弱く、息の吸い込みに高音を伴いません。咳の発作中、チアノーゼが出たり、咳の終わりには嘔吐を伴う場合もあります。最初の1〜2週間は咳発作が増加し、その後2〜3週間は同程度に留まり、その後徐々に咳発作が減少します。この咳発作期は平均1〜6週間続き、長い場合は10週間にも及びます。1回の咳発作で400m徒競争と同じくらいのエネルギーを消化するため、この時期は疲労、不眠、脱水、栄養不良などに注意しましょう。

百日咳第3期:回復期

咳は徐々に発作的ではなくなり、2〜3週間で咳が止まり百日咳の症状はなくなります。しかし、数ヶ月が経過してから呼吸器などの病気をきっかけにして咳発作が再発する可能性もあるので、当分の間は風邪を引かないよう気をつけましょう。

百日咳の治療

百日咳の治療には、マクロライド系抗菌薬(エリスロマイシンなど)が用いられます。特に第1期のカタル期に有効で通常3週間続く咳が、抗菌薬などで適切な治療をすると服用から5日後には百日咳菌の分離がほぼ陰性となります。しかし、再発を考慮し、抗生剤の投与期間は2週間とされています。

百日咳の予防

百日咳の予防として、世界各国でEPIワクチンの1つDPTワクチンの普及を進めています。日本では、ジフテリア(D)、破傷風(T)、百日咳(P)の3種が一体となったDTP三種混合ワクチンを実施しています。これは定期接種となっているため、かかりつけの医師に相談しながら受けるといいでしょう。また、日本では生後3ヶ月から接種することが可能です。

百日咳にかかったら

百日咳は学校保健法の中で第2種の伝染病に定められていて、「特有の咳が消失するまで出席停止となる」とされています。なお、保育園や幼稚園でも同様です。百日咳が完治するまでゆっくり安静に過ごしましょう。

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